龍実ブログ

営業部の青木です。

去る11月15日に、年に一度の貸金業務取扱主任者資格試験がありました。

2時間内で50問4択の試験なのですが、その中に今回も唯一、手形及び電子記録債権法に関する出題がありました。
今回は、その「問題」をご紹介しそれぞれ解説したいと思います。

 

手形法及び電子記録債権法に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

 

① 強迫によって振り出された約束手形を裏書により譲り受けた所持人は、当該事情を知っていた。この場合、当該約束手形の振出人は、当該所持人から手形金の支払を請求されたときは、強迫を理由とする手形行為取消しの抗弁をもって、当該所持人に対抗することができない。

 

② 満期において手形金の支払がないときは、約束手形の所持人は、裏書人、振出人その他の債務者に対してその遡求権を行使することができるが、満期前においては、たとえ支払の全部又は一部の拒絶があっても、遡求権を行使することができない。

 

③ 電子記録債権の譲渡は、当事者間の合意のみによってその効力を生じるが、譲渡記録をしなければ、これを第三者に対抗できない。

 

④ 電子記録名義人に対してした電子記録債権についての支払は、当該電子記録名義人がその支払を受ける権利を有しない場合であっても、その効力を有する。ただし、その支払をした者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

 

解説

 

① 善意取得に関する設問でして、手形法には下記のように書かれています。

手形法第十七条(人的抗弁の切断)

為替手形に依り請求を受けたる者は振出人其の他所持人に対する人的関係に基く抗弁を以て所持人に対抗することを得ず但し所持人が其の債務者を害することを知りて手形を取得したるときは此の限に在らず。

 

以上の「但し…」以降のように書かれており強迫に対して善意の第三者に渡っていない当事者間では対抗することはできますので設問は間違いです。

 

② 満期前の遡及に関する設問でして、手形法には下記のように書かれています。

手形法第四十三条

満期に於て支払なきときは所持人は裏書人、振出人其の他の債務者に対し其の遡求権を行ふことを得左の場合に於ては満期前と雖も亦同じ

1.引受の全部又は一部の拒絶ありたるとき

2.引受を為したる若は為さざる支払人が破産手続開始の決定を受けたる場合、其の支払停止の場合又は其の財産に対する強制執行が効を奏せざる場合

3.引受の為の呈示を禁じたる手形の振出人が破産手続開始の決定を受けたる場合

 

設問にある「支払の全部又は一部の拒絶」があった場合や破産手続開始の決定を受けた場合等は、遡及することが可能となりますので間違いです。

 

③ 電子記録債権法の第二十六条についての設問でして、下記のように書かれています。

第二十六条(電子記録債権の内容の変更)
電子記録債権又はこれを目的とする質権の内容の意思表示による変更は、この法律に別段の定めがある場合を除き、「記録変更をしなければ、その効力を生じない。」

 

設問では当事者間の合意によってのみとありますので間違いです。

 

④ 電子記録債権法の第二十条についての設問でして、下記のように書かれています。

第二十条(抗弁の切断)

発生記録における債務者又は電子記録保証人(以下「電子記録債務者」という。)は、

電子記録債権の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する「人的関係に基づく

抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。」ただし、当該債権者が、当該電子記録債務者を害することを知って当該電子記録を取得したときは、この限りでない。

 

 

すなわち債権者は設問にある「支払いをうける権利」にかかわらず、電子記録債権の名義人であれば債権を有しますので、設問の通りとなりこの④が正解です。

 

以上になります。

拙い解説でしたが最後迄お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

ページトップに戻る