でんさい(電子記録債権)を譲渡する作業は、
でんさいを受け取った自己のネットバンキングの口座から操作をするのですが、
金融機関の”でんさい”を扱うフォーマットが各々少しずつ違うのが現状です。
(特に、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、中京銀行等は違う点が多いです)
そのような中、譲り受けたでんさいを第三者へ移動(譲渡)する際の操作は、
「譲渡」「分割譲渡」「割引」と大きく3つの中から選択せねばなりません。
ここで申し上げたい注意点が2パターンあり、仮に
①300万円のでんさいを受け取ったA社が200万円を分割し
取引している金融機関へ割引の依頼をして、移動させた場合
残りの100万円は金融機関の割引の手続が完了する迄、動かす事が出来ません。
金融機関によっては時間差があり、「当日に完了し、当日割引される」
と言う金融機関は今のところ聞いた事はなく(龍実商事は勿論、当日実行可能です)
時間がかかる金融機関では2~3営業日要するところもあるようです。
例)11月13日(月)に銀行に割引依頼をし、実行・着金が15日(水)の場合、
銀行手続の完了もしくは着金が完了するまで分割後の残りのでんさいは動かせません
若しくは
②A社が第三者のB社へ将来の日程の予約(譲渡予約)で200万円を分割譲渡した場合
残りの100万円は譲渡予約した日に200万円が移行される(譲渡手続きが完了する)
迄、動かす事が出来ません。
例)11月13日(月)に15日(水)で譲渡予約手続きをした場合、
15日(水)の譲渡手続が完了するまで残りのでんさいは動かせません
上記のように「分割譲渡や分割しての割引」は、譲渡予約日や各金融機関の割引の
手続き迄の時間に留意しておかないと、残りのでんさいを動かせないと言う事に
なるので注意が必要だと思います。
もちろん分割したでんさいとは別のでんさいであれば関係なく動かす事は可能です。
又、でんさいの取扱いの手数料も金融機関によって違いがありますので、
一度調べられても良いかと思います。
前にも申し上げた事ですが、でんさいを1つ発生・発行する度に他行宛なら
金融機関によって違うのですが660円~880円の
費用がかかり、そのバランスからなのか従来からある紙の手形用紙の
値上げにつながっているように感じています。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。